この宇宙にある元素と我々の生活との関連とは?高校化学以上の事実!

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化学の元素といえば周期表で、現在、118もの元素が確定されています。よく調べてみると、普段お目にかからないような名前の元素があらゆる製品に使われていることが分かります。

周期表の元素は、高校生の時よく語呂合わせで覚えた記憶があります。いくつかバリエーションもあるようですが、自分の記憶と他のを参照して、最近の発見も考慮すると、次のように覚えるのも楽しいかもしれません。(内容はめちゃくちゃですが)

原子番号1~18
水 兵 リーベ 僕  の  船  なぁに 間が ある シップは すぐ くらあ
H He Li Be    B C   N O  F Ne Na        Mg     Al    Si P       S        Cl Ar

第4周期
閣 下 スコッチ バクロマン 徹  子 に どうせ 会えん が ゲルマン 斡 旋ブローカー
K Ca     Sc Ti     V Cr Mn    Fe Co Ni  Cu         Zn     Ga Ge        As Se Br     Kr

第5周期
路傍の ストロー いじる子 鍋 持って狂って老人パラダイス
Rb          Sr           Y Zr     Nb Mo     Tc Ru  Rh   Pd
銀行カードin、スースー すべってる。 行くぜ!
Ag Cd     In        Sn          Sb    Te          I Xe

第6周期
香 芝(カシバ)のラーメン店、  ハーフ タンタンメン、練乳・お酢 入り自白
Cs Ba     [La.]                        Hf       Ta W                Re      Os         Ir    Pt
金髪 ハゲ たり 生 ビールで ポーズ  あとで 乱写
Au    Hg    Tl   Pb Bi               Po          At      Rn

第7周期
フ ランス人の 悪 老婦、ドブで すぐ ボウリング 始めた ダサい老後
Fr Ra          [Ac.] Rf      Db        Sg    Bh             Hs Mt    Ds      Rg
コップにほんと触れろ モスクワ、レバーで、テネシーは、おっかねー
Cn  Nh       Fl    Mc             Lv              Ts                  Og

では、1つずつ簡単に説明したいと思います。(左の数は原子番号です)

1、H(水素):宇宙で最も豊富に存在します。空気中で燃え、爆発性がある気体です。白金やパラジウムに吸収される性質を持っています。

2、He(ヘリウム):あらゆる気体のなかで最も液化しづらい気体、そもそもは、太陽光のスペクトルから発見され、未知の元素によるものとされていました。

3、Li(リチウム):金属の中で一番軽く、比熱が最も大きいものです。常温で水と反応します。双極性障害の薬、充電式の電池に利用されています。

4、Be(ベリリウム):熱に対して安定し硬度が大きいため、セラミックスや原子炉の減速材の原料となっています。

5、B(ホウ素):融点が高く硬度も大きいため、耐熱ガラス、電気の絶縁材、防弾チョッキなどに使われています。

6、C(炭素):とても固いダイヤモンドも、柔らかく電気を通す黒鉛も炭素でできています。

7、N(窒素):常温では反応しないですが、いろいろな化合物があり、硝石、アンモニアなどが有名です。ほかにもたんぱく質(アミノ酸)を作る元素で有名です。

8、O(酸素):地球で一番存在量が多い元素です。ものを燃やしたり酸化したりするのに使われます。酸素分子に酸素原子が結合するとオゾンになり、殺菌・漂白などに使われます。

9、F(フッ素):非金属元素で最も反応しやすく、毒性が強い気体でもあります。フッ素樹脂など化合物は人々の生活に役立っています。

10、Ne(ネオン):宇宙で5番目に多く存在する元素ですが、地球には少ない量しかありません。希ガスの一つで放電管などランプやレーザーに使われます。

11、Na(ナトリウム):ナトリウムは金属で水などに入れると爆発的に反応します。還元剤や原子炉の放熱材などに使われています。また体内でも神経や筋肉などの動きを調整するのに使われています。

12、Mg(マグネシウム):火をつけると高温で発火して強い光を放つ金属です。合金にも使われていますし、人間の体にも必要なミネラルになります。

13、Al(アルミニウム):軽合金、建築、缶や食器など様々なものに加工されています。ほかにミョウバンもアルミニウムの化合物で古くから医薬や添加物などに使われていました。

14、Si(ケイ素):昔はレンガや陶器に使われていました。空気中で安定した元素です。そのためシリコン樹脂など接着剤や潤滑剤などに使われています。また、半導体の材料にも使われています。

15、P(リン):マッチなどの化学原料で有名な元素です。骨の重要成分でもあり、動植物にも多く存在しています。

16、S(硫黄):火山地帯でよく見る非金属元素です。硫酸、化学薬品やゴムを作るのに重要な元素になります。アミノ酸のメチオニンやシステインにも含まれています。

17、Cl(塩素):ほとんどすべての金属と化合します。酸化力が強く、漂白、滅菌などに使われ、ポリ塩化ビニルなど様々な化学製品を作るのにもつかわれます。

18、Ar(アルゴン):地球上で初めて発見された希ガスです。レーザー、金属の放電・融解(溶接)などに使われています。

19、K(カリウム):銀白色の金属で水に入れると激しく反応します。工業的には原子炉の冷却材として利用していますが、人間などの動物にとっても重要なミネラルの一つになります。

20、Ca(カルシウム):炭酸カルシウムといえば、大理石、方解石、石灰石の名前で有名です。工業的にも多く使われますが、動物にとって重要なミネラルの一つにもなります。

21、Sc(スカンジウム):原子番号の最も小さい希土類元素になります。特殊光学コーティングや原子炉の中性子フィルターに用いられていますが、存在量が少なく高価な元素です。

22、Ti(チタン):耐熱性があり、腐食されづらいため海水にも強い金属です。航空機や船舶の材料にもなり、様々なところで使われています。二酸化チタンは光を当てると汚れなどを分解します。

23、V(バナジウム):合金などの成分で、軽くて変質しづらいようです。酸化物は硫酸製造などの触媒として使われています。ほかには顔料や塗料にも使われます。

24、Cr(クロム):ステンレス合金、顔料、研磨剤などあらゆるところに使われている元素です。名前の由来は「色」で、クロム化合物は鮮やかな色をを持っていることからつけられたそうです。

25、Mn(マンガン):磁性の材料、回路の抵抗、鉄鋼などの添加剤など様々なものの強度・耐食性を上げるのに使われています。乾電池の材料としても有名です。

26、Fe(鉄):触媒、鋼・鋳鉄をはじめ様々な用途があります。導電性や磁性にも富んでいるため、あらゆる技術製品にも使われています。

27、Co(コバルト):強磁性体で電池・医療・その他工業用の材料に使われています。悪性の貧血を防ぐビタミンB12の分子の中心にコバルトが結合していることも有名です。

28、Ni(ニッケル):強磁性を持つ元素。ステンレス鋼、触媒、電極、メッキ、硬貨、MIRの磁気シールドなど様々なところで利用されています。

29、Cu(銅):人類が初めて大量に生産した金属です。熱や電機の良導体のため、電線などに使われています。亜鉛とは真鍮をつくり、スズとの合金が青銅になります。

30、Zn(亜鉛):電池の電極以外に、ゴムの添加剤、塗り薬、サプリメント、真鍮、ボタン型電池など幅広く使われています。

31、Ga(ガリウム):柔らかく融点が水銀に次いで低いことが分かっています。また、液体になっているのが摂氏30℃から2400℃で液状の温度範囲が一番大きい元素になります。半導体などに使われています。

32、Ge(ゲルマニウム):空気中で安定した元素。初期のころの半導体に使われ、ほかにも触媒、蛍光体、光学レンズの添加物にも利用されています。光ファイバーのコアの屈折率を上げるのにも使っています。

33、As(ヒ素):化合物は毒性を持ちます。半導体の材料などで有名で、ほかにも化学・医薬製品に使われています。

34、Se(セレン):半導体の材料のほか、様々な精密機器に利用されます。ほかにも、顔料、触媒、殺虫剤にも使われています。動物にとって必須のミネラルでもあります。

35、Br(臭素):常温で液体の非金属元素で刺激臭を放ちます。色素、医薬、農薬の原料などに使われています。粘度は水とほとんど同じですが、密度は3倍になります。

36、Kr(クリプトン):希ガスでありながらKrF2などの化合物を作ります。放電管、レーザ、閃光電球などに応用されます。アルゴンよりもフィラメントを長持ちさせます。

37、Rb(ルビジウム):水と激しく反応して水素を作ります。原子時計、太陽電池、特殊ガラスの添加剤などに使われています。スペクトルがルビーのように赤いためルビジウムと命名されました。

38、Sr(ストロンチウム):空気中では灰白色の酸化被膜を形成します。花火、顔料、磁性材料、X線の遮蔽剤などに使われています。

39、Y(イットリウム):イットリウム鉄ガーネットなどの磁性材料、超伝導、セラミック、赤色蛍光体、光ガラス、合金の添加剤、触媒、原子炉の材料など様々なところで利用されています。

40、Zr(ジルコニウム):耐食性は大きいですが、粉末は発火・爆発性があります。核燃料の被覆管、永久磁石、合金、顔料、セラミックなどに使われています。ダイヤモンドの代用品としても有名です。

41、Nb(ニオブ):広く分布している元素です。合金は強度が高く変質しにくいです。コンデンサーや超伝導の材料として使われています。

42、Mo(モリブデン):食物にも含まれていて人体に必要な微量ミネラルになります。合金においてモリブデンを入れると固くなる性質があるので、航空機やロケットの材料に使われています。

43、Tc(テクネチウム):テクネチウムは放射性が強くすべて崩壊してしまって、現在、自然界に存在していない元素です。しかし、医療用のトレーサに使うためにモリブデンから人工的に作っています。

44、Ru(ルテニウム):希少な元素で主に触媒として使われます。天然ガス、石炭をルテニウムを触媒として石油のような液体燃料を作ることができます。

45、Rh(ロジウム):2番目に希少な元素です。主な使途は、触媒として有害排気ガスを低有害化することです。

46、Pa(パラジウム):貴金属の一つで触媒、合金、電気回路の一部に応用されるほか、金と混ぜてホワイトゴールドという宝飾品にも使われています。

47、Ag(銀):金属の中で最大の熱・電気の伝導性を持っています。現在でも様々なところに使われていますが、光に敏感なため写真関連に使われていました。

48、Cd(カドミウム):展延性の大きい金属です。メッキ、電池の電極などに使われています。毒性が分かる前までは絵の具の材料でも使われていました。

49、In(インジウム):炎色反応が藍色から命名された元素です。半導体の材料、また、液晶の色を表現するのにもつかわれています。酸化インジウムスズは透明で電気を通すのでタッチパネルなどに使われています。

50、Sn(スズ):天然元素で一番、安定な同位体が多い元素です。メッキ、合金、導電ガラスなどに使われています。ちなみにブリキは鉄のスズメッキのことです。

51、Sb(アンチモン):硬くてもろい半金属です。車のバッテリーの鉛電極の強度を上げるのに使われています。また、プラスチックやゴムを燃えにくくする添加剤にも使われています。

52、Te(テルル):陶磁器の釉薬(ゆうやく)、デジタルカメラのCCDの材料、冷却装置、太陽電池、合金の添加剤などに使われています。レアメタルですが人体に毒性があります。

53、I(ヨウ素):ドライアイスのように昇華性がある元素で蒸気は紫色をしています。医療でも使われていますが、海藻などにも含んでいて、甲状腺を健康に保つことでも有名です。

54、Xe(キセノン):希ガスですが、まれにフッ素や酸素と化合します。他の希ガスと同様、電球に使われます。キセノン電球は黄色が少なく自然な光を放つため、映写器や高級車のヘッドライトなどに使われています。

55、Cs(セシウム):もっとも融点が低くアルカリ金属の中で最も反応性が強い元素です。医療・工業にも応用がありますが、セシウムの原子時計は1兆分の1秒まで計ることができます。時計の構造などにもよりますが3000年から3000万年でたった1秒の誤差しか出ないようです。

56、Ba(バリウム):X線造影剤(硫酸バリウム)に使われるのが有名な元素です。密度が高く、純粋なバリウムは水やアルコールにも反応するため、石油中に保存します。

ここからランタノイド「原子番号57~71」

57、La(ランタン):スマート材料といわれ、温度や電圧の変化に対して変化する物質です。また、ランタンの入った光学レンズは屈折率が高くゆがみが少ないのも特徴です。ほかにも触媒、合金、超伝導、ライターの火打石など様々なところで使われています。

58、Ce(セリウム):ランタノイドの中で最も多く産出するものです。現代の車のハイテク機材の原料、紫外線カットガラスにも利用されています。

59、Pr(プラセオジム):本来は銀白色の金属ですが、酸化すると黄色に変色します。ガラスの釉薬(緑色)や永久磁石の材料、溶接用のゴーグル、光の伝わり方を遅らせる、など様々なところで利用されています。

60、Nd(ネオジム):ネオジム磁石で有名な現在最も強い磁石を作ります。自身の重さの1000倍の磁力を発揮します。オーディオ機器や電気自動車などのモーターに使われています。

61、Pm(プロメチウム):極めて強い放射能を持つので、地球上で安定した形ではほとんど発見されません。しかし、わずかながらウラン鉱石中に存在し、原子力電池の材料として使われています。

62、Sm(サマリウム):コバルトと永久磁石を作ります。ネオジム磁石よりは弱いですが、高温でも磁力を保つ特徴があります。また、半減期が1080億年と長いため年代測定にも使われます。

63、Eu(ユウロピウム):比較的柔らかく蒸気になりやすい元素です。赤色の蛍光体として、ディスプレイ、LED、紙幣などに使われています。

64、Gd(ガドリニウム):原子炉の中性子を制御したり、MRIの造影剤に使われます。ほかに、ガドリニウムは磁場の中で加熱すると速やかに熱を発散して周りを冷やす作用があるようです。

65、Tb(テルビウム):電流を流すとその変化に合わせて変動する磁気ひずみという特徴を持っていて、インクジェットプリンターの印字ヘッドに利用されています。ほかには蛍光性からディスプレーにも使われています。

66、Dy(ジスプロシウム):強力な磁石の添加剤に使われています。光エネルギーを蓄えて発光する性質があるので誘導灯などの塗料に利用されています。

67、Ho(ホルミウム):原子炉から出る中性子を吸収する役割を担っています。ホルミウムレーザーは熱が生じにくいため医療用に使われています。

68、Er(エルビウム):信号を増幅する特徴があります。海底の長いケーブル中の信号が劣化しないようにエルビウムが使われています。ほかにガラスをバラ色に着色するのにも使っています。

69、Tm(ツリウム):レーザーなどの増幅、携帯型医療用スキャナーのX線源に使われています。

70、Yb(イッテルビウム):圧力をかけると電気伝導率が変わる特徴を持っています。これを利用した精緻な圧力計を作っています。ほかにも、着色、合金の添加剤、増幅器などにも使われています。

71、Lu(ルテチウム):ランタノイドの中で最大の密度・融点を持つ金属です。現在、分離に手間がかかるため工業的な応用は進んでいませんが、半減期357億年なので、年代測定に利用しています。

ここで、ランタノイドは終わります。

72、Hf(ハフニウム):Zrによく似ていたので、Zrといわれていたうち4%がHfと判明しました。原子炉の中性子の捕獲に使われていて、そこがZrと性質が全く違うところです。

73、Ta(タンタル):融点が高く耐浸食なので安定した性質を持っています。人体にも無害なので人工の歯や骨にも利用され、電子機器における非常に小さなコンデンサーを作るのにもつかわれています。

74、W(タングステン):融点が金属の中で最高、また、電気抵抗も大きいのが特徴になります。膨張率も低く鉄の3分の1程度です。また、タングステンカーバイドは非常に硬く鋼鉄の100倍の硬さになります。

75、Re(レニウム):熱伝導度が大きく、Wに次いで融点が高い金属です。1925年に発見された最後の安定元素でもあります。用途は、合金、電気の接点、触媒など様々です。

76、Os(オスミウム):もっとも密度が大きい元素です。油や脂肪とよく結合しやすい性質もあります。イリジウムとの合金は固く酸やアルカリに強いため万年筆の先に使われています。

77、Ir(イリジウム):不活性な元素で王水にも反応しないことで有名です。隕石に多く含まれていています。イリジウム合金はひじょうに硬いため点火プラグの先などに使われています。

78、Pt(白金):安定な元素で全体の60%は産業用に使われています。白金カイロでも有名ですが触媒としての工業利用が有名です。ほかにも電極や医療などでも利用されています。

79、Au(金):展延性が金属の中で最大の元素です。地殻における存在確率は銅の1万分の1という希少な金属でもあります。装飾品や電子機器などいろいろなところで使われています。

80、Hg(水銀):常温で液体の唯一の金属になります。蒸気に毒性がありますが、照明機器、合金、塗料などさまざまなところで応用されています。

81、Tl(タリウム):人体に毒性がある重金属ですが、超伝導などに使われます。医療では心筋シンチグラフィーに使われていますが、極微量なので心配はないようです。

82、Pb(鉛):毒性があることが有名です。ベートーベンのいた時代、鉛の鍋でワインを煮詰めていました。彼はワイン好きだったため、晩年の様々な病状は鉛中毒だったと言う人もいます。(諸説あり)蓄電池、X線の遮蔽材、はんだなど様々な用途があります。

83、Bi(ビスマス):鉛に似て高密度、低融点のため鉛の代替材としてもつかわれます。磁性材料や合金にも使われますが、ビスマスの化合物、次硝酸ビスマスは胃腸薬として利用されています。

84、Po(ポロニウム):放射性物質で半減期も短くアルファ線を放出するため体内に取り込むと非常に危険な元素です。マリ・キュリーによって発見されたことは有名です。

85、At(アスタチン):半減期が短いため自然ではほとんど存在しません。ビスマスにアルファ粒子を衝突させて人工的に作られます。工業などには応用しづらいですが放射能があるため、がん治療用に期待されています。

86、Rn(ラドン):最も重い気体で最後の希ガスといわれています。岩盤が花崗岩のところに高濃度で存在していて、放射能を持っています。

87、Fr(フランシウム):放射性のアルカリ金属で半減期が最長で22分の短い元素です。自然にもごくわずかですが存在していて、人工的にも生成できますが、詳しい性質や用途はまだわかっていないようです。

88、Ra(ラジウム):放射性があり、空気中で酸化する性質があります。かつて時計の蛍光塗料として使われていましたが、健康被害があることで使われなくなりました。現在では放射線治療で使われています。

ここからアクチノイド「原子番号89~103」

89、Ac(アクチニウム):暗い場所で青白く光る密度の高い金属です。アルファ粒子が放射しているため青く光って見えます。自然界にも存在しますが半減期が短いので、ラジウムに中性子を衝突させて作ります。

90、Th(トリウム):地球上に最も多くある放射性元素になります。空気中では安定していますが粉末は発火性があります。廃棄物の毒性が少ないので原子力発電に使われます。ほかにもガス灯の中心の繊維にも使われています。

91、Pa(プロトアクチニウム):トリウムが崩壊してプロトアクチニウムができます。その後さらに崩壊してアクチニウムになります。研究用以外では海底沈積層の年代測定に使われています。

92、U(ウラン):ウランは天然に存在する元素の中で原子番号が最も大きいものです。中性子を当てると核分裂が起きるため、そのエネルギーを発電などに利用しています。

93、Np(ネプツニウム):ウランに中性子を衝突させて作った放射性元素で半減期は200万年です。Np以降の元素を超ウラン元素といいます。

94、Pu(プルトニウム):ウランから人工的に作られる元素で、宇宙探査の人工衛星に使われる原子力電池にも使われます。

95、Am(アメリシウム):これも超ウラン元素になります。煙警報器、金属の厚さ計測器、などに使われています。

96、Cm(キュリウム):強力なアルファ線を出す元素です。研究用以外では宇宙探査で岩石などにアルファ線を当てて分析するのに使われています。

97、Bk(バークリウム):アメリシウムにアルファ粒子を衝突させて作った人工元素になります。銀白色で柔らかいですが放射性が強い性質を持っています。

98、Cf(カリホルニウム):キュリウムにアルファ粒子を衝突させて作ります。とても優良な中性子線源で、1マイクログラムで、1分間に1億3900万の中性子を放出します。核燃料への着火、医療用のスキャンなどに使われています。

99、Es(アインスタイニウム):水爆の中のウランが中性子を吸収、Cf253ができてから崩壊してできる元素になります。

100、Fm(フェルミウム):これも水爆実験の灰から発見された最も大きな超ウラン元素になります。20種の同位体の中で最も長い半減期を持つものが100日となります。

101、Md(メンデレビウム):ここから超フェルミウム元素と呼ばれます。アインスタイニウムにアルファ粒子を衝突させて作っています。

102、No(ノーベリウム):半減期が短い元素で、ダイナマイトを発明したアルフレッド・ノーベルにちなんで命名されました。

103、Lr(ローレンシウム):半減期が短い元素で、加速器を発明したアーネスト・ローレンスにちなんで命名されました。

ここで、アクチノイドは終わります。

104、Rf(ラザホージウム):遷移元素に含まれる最初の超重元素になります。原子核を発見したアーネスト・ラザフォードにちなんで命名しました。

105、Db(ドブニウム):アメリシウムにアルファ粒子を衝突させる方法と、カリホルニウムに窒素イオンを衝突させる方法で作られます。

106、Sb(シーボオーギウム):アクチノイドの大半を合成した、グレン・シーボーグにちなんで命名した元素です。

107、Bh(ボーリウム):前期量子論に貢献したニールス・ボーアにちなんで命名された元素です。半減期は61秒となります。

108、Hs(ハッシウム):加速器で鉛に58Fe イオンを衝突させて合成します。半減期は30秒です。

109、Mt(マイトネリウム):一度に合成できるのは数個の元素だけになります。ビスマスにFe-58イオンを衝突させて作ります。核分裂の発見者、リーゼ・マイトナーにちなんで命名されました。

110、Ds(ダームスタチウム):同じ族の白金に似ているといわれていますが、極めて不安定な元素になります。

111、Rg(レントゲニウム):ヴィルヘルム・レントゲンにちなんで命名されました。加速器で合成され貴金属に似た性質を持つといわれています。

112、Cn(コペルニシウム):コペルニクスにちなんで命名されました。鉛に亜鉛イオンをぶつけて生成します。わかっていないことも多く、金属でありながら標準状態では気体なのではと予測されています。

113、Nh(ニホニウム):Zn-70イオンをビスマスに衝突させて生成する元素になります。日本にちなんで命名されました。

114、Fl(フレロビウム):プルトニウムにCa-48イオンを衝突させて合成します。金と反応することが分かっていて、化合物を作る最も大きい元素といわれています。

115、Mc(モスコビウム):アメリシウムにCa-48をぶつけて作ったもので、半減期は1秒ちょっとです。フレロビウムの3年後に作られたのですが、正式名称が決まるまでウンウンペンチウム(Uup)と呼ばれていました。

116、Lv(リバモリウム):キュリウムにCa-48を衝突させて作りました。半減期はミリ秒のオーダーですが反応性があります。

117、Ts(テネシン):バークリウムにCa-48をぶつけて作ります。最も重いとされるハロゲンです。

118、Og(オガネソン):CfとCa-48とで作ります。新しい希ガスですが、その性質は分からないことが多いようです。同位体の半減期はミリ秒単位だそうです。

原子番号大きいほど元素は不安定になる傾向があります。自然界にはウランまでしかありません。これから先、新しい元素は合成されていくと思われますが、現在の予測では137か172に限界があるといわれています。技術の発展次第でどこまで合成できるか期待されます。

大人のための家庭教師

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